愛犬の体調管理に活かす味の薬効を学ぼう!
「味で薬効が決まるって本当?」と驚かれる方も多いと思いますが、中医学では味そのものが体に働きかける力を持っていると考えられているんです。愛犬が「美味しい」と感じる味には、実はその子の体が必要としている体を整える働きが含まれている可能性もあるんですよ。
五味とは?
五味とは、中医学において食材や薬草が持つ「味」を、その体を整える働きに基づいて分類したものです。単純に舌で感じる味だけでなく、その味が体内でどのような働きをするかということが重要なポイントなんです。
基本の五味は「酸・苦・甘・辛・鹹(かん)」の5つですが、薬膳ではさらに「淡味」と「渋味」も加えた7つの味で考えることが多く、愛犬の薬膳においても、これら全ての味を理解することで、より効果的な体調管理ができるようになります。
基本の五味とその薬効

特徴:体をギュッと引き締める
酸味には、「体を」ギュッと引き締める力」があります。体をギュッと引き締めて、余分なものが出過ぎないようにし、汗のかきすぎを防ぎます。お腹がゆるくなるのや尿がたくさん出過ぎるのを抑えて、筋肉をしっかり保ちます。それから、唾液の出をよくして口の中を潤してくれます。

特徴:体をクリーンにする
苦味には、体に溜まった余分な水分を外に出してスッキリさせ、こもった熱をやわらげます。いらないものを体の外に流し出してデトックスし、気持ちを落ち着けて穏やかにしてくれます。

特徴:体の基礎を作る
甘味には、体の余分な熱を取り除き、湿気を乾かす働きがあります。体や心のこわばりをほぐして、リラックスさせ、痛みをやわらげます。弱っている体や疲れがたまっている時には、元気を補い、胃腸の調子を整えて働きを良くします。そして、体のエネルギーをしっかりと満たしてくれます。

特徴:体の巡りを良くする
辛味には、体のエネルギー(気)の流れをスムーズにして、血の巡りをよくし、体の表面から、こもった熱や冷え、湿気を追い出します。さらに体を温めて汗を出し、余分なものを外に流してくれます。

特徴:硬いものを柔らかくする
鹹味は、塩味の事です。固くなっているしこりをやわらげて小さくし、便をやわらかくして便秘を楽にしてくれます。

特徴:体内の水の流れを整える
淡味は、ほとんど味がしない食材の分類で、主に水分代謝を改善する働きがあります。

特徴:体をギュッと引き締める
渋味は、酸味とほとんど似た働きです。慢性的な下痢に悩む愛犬、出血しやすい体質の子、シニア犬の様々な「ゆるみ」症状、過度によだれが出る犬などに適しています。
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